よんだ。
表紙がきれいだったのと、知らないことを知るために旅に出た少女のおはなし、っていうオビにつられて借りてみたら、思いがけず悲しいおはなしだった。
脳に障害を持つ母親と、おとなりのおばさんと一緒に生活をする少女ハイディ。少女の母親はすこしの言葉しかしゃべれなく、その中に「スーフ」という物知りのおばさんでも意味が分からない言葉があった。
ハイディはこの言葉の意味がどうしても気になって、偶然見つけたカメラに収めてあった写真に写っていた、母親がかつて生活をしていた支援施設のヒルトップ・ホームまで、長い長い旅に出る。数日にわたるバスでの出会い、すべてを知るために訪れたヒルトップホームでの出会い、ようやく知ることができた母親のほんとうの名前。
ここで突然母親が眠るように息を引き取ったとおばさんから電話が入る。
多くのものを知ることができたのと引き替えに、大きな喪失感に苛まれるハイディ。
埋葬の時にハイディは、母さんのことを何も知らない牧師さんじゃなくてあたしが母さんに最後の言葉を言いたい。と、「母さんをあらわすことば」を贈る。
知ること、知らないこと、ある気持ちにあてはまる言葉を知っているから表せること、伝えたくても言葉を知らなくて伝えられないこと。
ハイディの母親は「愛情」をあらわす言葉を知らなかったけれど、かつて彼女を愛した男性が名付けた、ハイディの母親「ソフィア」からとった愛称「スーフ」という言葉に愛情がいっぱい詰まっているのを感じて、愛をあらわす言葉として「スーフ」と言っていた。
……
表紙がきれいだったのと、知らないことを知るために旅に出た少女のおはなし、っていうオビにつられて借りてみたら、思いがけず悲しいおはなしだった。
脳に障害を持つ母親と、おとなりのおばさんと一緒に生活をする少女ハイディ。少女の母親はすこしの言葉しかしゃべれなく、その中に「スーフ」という物知りのおばさんでも意味が分からない言葉があった。
ハイディはこの言葉の意味がどうしても気になって、偶然見つけたカメラに収めてあった写真に写っていた、母親がかつて生活をしていた支援施設のヒルトップ・ホームまで、長い長い旅に出る。数日にわたるバスでの出会い、すべてを知るために訪れたヒルトップホームでの出会い、ようやく知ることができた母親のほんとうの名前。
ここで突然母親が眠るように息を引き取ったとおばさんから電話が入る。
多くのものを知ることができたのと引き替えに、大きな喪失感に苛まれるハイディ。
埋葬の時にハイディは、母さんのことを何も知らない牧師さんじゃなくてあたしが母さんに最後の言葉を言いたい。と、「母さんをあらわすことば」を贈る。
知ること、知らないこと、ある気持ちにあてはまる言葉を知っているから表せること、伝えたくても言葉を知らなくて伝えられないこと。
ハイディの母親は「愛情」をあらわす言葉を知らなかったけれど、かつて彼女を愛した男性が名付けた、ハイディの母親「ソフィア」からとった愛称「スーフ」という言葉に愛情がいっぱい詰まっているのを感じて、愛をあらわす言葉として「スーフ」と言っていた。
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